ごあいさつ
校祖、公江喜市郎先生は1939年、財団法人武庫川学院と武庫川高等女学校を創設しました。公江先生は、女性の育成を「立学の精神」に込め、「高い知性と善美な情操と高雅な徳性とを兼ね具(そな)えた有為な女性を育成するにある」と教育理念に掲げました。その理念のもと現在、学院では教職員が一丸となって主体性・論理性・実行力を培う女子教育を進めています。
男女共同参画社会の実現が21世紀の我が国社会を決定する最重要課題に位置づけられ、社会の一層広い分野やステージで女性の活躍が求められています。これまで18万人を超える心豊かで才能に溢れる女性を社会に輩出してきましたが、さらに男女共同参画時代に真に対応することができ、グローバルな視野を持った指導的な女性を育てていくことが、学院に課せられた今日的使命と受け止め、目下、教育改革を推進しております。
武庫川学院は2019年に創立80周年を迎えます。その翌年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。学院では、学生や生徒、あるいは卒業生の中からオリンピック・パラリンピックに選手を輩出することを目標に、育成強化に取り組んでいます。また、文化・芸術方面でも国内外での活躍に期待をしているところです。
他方、経済格差が広がる今日、経済的な理由で学びの機会を断念せざるを得ない学生や生徒が増えており、このような学生や生徒が勉学を全うできるよう支援しなければなりません。
学院では、奨学金や褒賞金制度で学生や生徒の活躍を全力で応援していますが、これをさらに強固なものにするため、創立80周年を記念して、教職員は勿論のこと、皆さまからのご理解とご支援もいただき、学生や生徒たちのスポーツ・文化応援と勉学支援を目的にした「夢と虹基金」を創設しました。これにより、学問研究・勉学はもとより、スポーツや文化活動をさらに活性化し、一層充実した女子総合学園に発展させたいと願っています。
どうか趣旨にご賛同をいただき、寄付金の募集にご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
2017年7月
学校法人 武庫川学院
理事長・学院長
大河原 量